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健康状態を理由とした内定取消について投稿日:2016/04/28 15:53 ID:QA-0065886 |
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我が社では、採用内定者には内定付与後(採用することが決定~入社までの間)に直近の健康診断書を提出してもらい、健康状態を確認しております。新卒・中途採用とも同様です。 |
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お答えいたします服部 康一 /オフィス代表 |
ご利用頂き有難うございます。 ご相談の件ですが、健康状態に関しましては、就労の可否を判断する上で大変重要な判断基準になるものといえます。それ故、正式に入社した後であっても、そういった事柄について虚偽の申告をしていた場合に関しましては、通常解雇事由になりえるものといえるでしょう。 従いまして、何らかの形で就労に直接影響を及ぼす程度の傷病が発覚した場合ですと、内定を取り消しされても差し支えないものといえます。 しかしながら、仮に虚偽の申告または傷病歴を隠して内定を得たとしましても、その傷病によって直ちに就労に影響があるとまではいえない場合ですと、内定取り消しまでは難しいといえるでしょう。そのような場合には、診断書を提出してもらった上で判断される事が必要になります。その結果、就労可能と示された場合でも、入社後の就労状況を確認の上、業務遂行に重大な支障が出るようであれば解雇される事も通常可能であるといえます。 投稿日:2016/04/28 18:03 |
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採用選考時点(内定にも至らない段階)での提出が望ましい川勝 民雄 /代表者 |
▼ 採用に関する健康診断は、労働安全衛生法(66条)に基づく健康診断とは違いますので、その取扱いに関する法の定めはありません。従い、診断書の提出時期・健診項目・実施機関も、自治体、民間企業、各種学校などの採用側により、かなりのバラツキが見受けられます。 ▼ 実際は、採用内定時に提出させるケースが比較的多いようですが、内定後の提出で「問題あり」として、採用を取消すのは、大変難しい場合が多いのが実態です。従って、出来れば、② の様に、採用選考時点(内定にも至らない段階)で、提出して貰うのが、求職、求人双方にとって好ましいと考えます。 投稿日:2016/04/28 19:22 |
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選考過程で増沢 隆太 /人事・経営コンサルタント |
身体状況が業務に影響する場合は当然採否に関わることになります。ただし影響がないものであれば、それを理由とする解雇はできませんので、まずは採用選考の最終段階などで診断書提出などが一般的といえます。業務で要求される健康状態があるのであれば、それが支障ない旨、本人から誓約してもらうと良いでしょう。 投稿日:2016/04/28 23:47 |
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ご質問の件小高 東 /東 社会保険労務士事務所 代表(特定社会保険労務士) |
①について 過去の傷病歴だけでは、入社取り消しは、できません。現在、治癒していれば、問題ないといえるからです。また、病歴詐称についても、入社取り消しはできません。判例では、年齢、学歴、経歴については、重大な詐称として、入社取り消しが可能とされています。 ②について 会社には採用の自由が認められています。診断書の内容により採否を決定しても問題はありません。 ③について 入社承諾書へ記載することは問題ありません。 ただし、採用内定は、始期付解雇権留保付労働契約が成立したものと解されます。内定時に知ることが不可能であった、またそのことを知っていれば採用しなかったとされる合理的な理由がなければ取り消しはできません。 投稿日:2016/04/30 03:47 |